佐藤史子のアートギャラリー

メッセージ

イマジンラブ

それはノートにボールペンで落書きすることから始まった。
その落書きは無意識に手が動いて描く,正に落書きであった。
やがてそれ自身が主張する記号へと変化し、絵へと発展していった。
その落書きはノートからボードに描くことで、その絵はシャンとなり、 すました顔をした「絵」へと昇格していった。

ゆるやかな形を描き、まるで踊りを踊っているかの様子を見せた。
やがて自動的に、気の赴くままに色を選んで加え始めた。
その色をつけたその形は又踊り始めた。
踊りはダイナミックになり、生き生きと変化していった。
それらの線と形は何かを主張するように、色を帯びて自由に動き始めたのだ。
それはメロディを奏でる如く、舞を舞う如く、画面に息づいていった。
その線はまるで生き物の様でもあった。

そして描き始めには必ず大きなうねりが来ることに気づいた。
それは画面からはみ出ていく程の衝動であった。
それはあまりに大きなうねりな為、私には描けなかった。
大きなうねりを体に感じながら、狭いボードに線を走らせて行く。
形を描いてゆく。   色たちがそれに参加し、息づかせていった。

私は所詮,この大きな流れるような「うねり」の一部しか描けない。
この「うねり」とは何なんだ?
これはきっと風であったり、水であったり、火であったり、大地の動きで あったりするのだろうか?  
そう、それは自然の鼓動かもしれない!
その鼓動の一部にすぎない!
絵も!
私たちも!